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HOME注文住宅住宅購入の基礎知識アキュラ通信Vol.25 トイレの話~日本編②

アキュラ通信

Vol.25 トイレの話~日本編②

日本のトイレの歴史の続きです。江戸時代のトイレは、貴重な肥料を採取する場所でした。
当時のトイレ事情は、今よりもエコロジカルでエコノミカルだったというお話です。

江戸時代の「大小」には松竹梅があった

江戸時代のトイレは、ほとんどすべてが「溜めるタイプ」のものでした。そして、町で排出された「大小」は、貴重な肥料として近郷の百姓たちに有効活用され、売買の対象になっていたそうです。その「大小」には、なんと松竹梅のランクもあったとか。松は栄養のいい大名家のもの、竹は武家と商家のもの、梅は長屋住まいの町人のもので、さらにその下のランク外が伝馬町などの牢屋に入っている罪人たちのものでした。

随意契約から公開入札へ

江戸時代の初め、大名家江戸屋敷の「大小」は、それぞれの国の仲買人に「随意契約」で販売されていました。しかし、江戸も中期になると、大名家も経済的に苦しくなり、「公開入札制度」を導入するようになります。大名家の「松」は、江戸周辺の仲買人に高額で落札されましたが、地方の仲買人は落札できず、それぞれの国元で肥料が不足する事態が起ったとか。これは年貢米の出来高にかかわる重大事だったので、あの大岡越前守に「松の価格を下げるよう」に陳情したという記録も残っているそうです。

関東では大家の餅代になった

その頃の関東では、長屋には共同便所が1ヵ所設けられ、そこに溜った「大小」は大家のものでした。大家は、毎年師走に溜まった分を売り、正月の餅を買ったそうで、当時の川柳にも「大家は店子の尻で餅をつき」という歌があります。一方、関西では長屋の共同便所の「大小」は店子たちに権利があり、大人100人が暮らす長屋では「梅」クラスがおよそ四両で売れたそうです。ちなみに、町人としては高収入だった大工の年収が二十両ほどですから、なかなか高く取引されていたようです。こうした状況ですから、江戸時代の大都市は、同時期の西洋のような環境衛生の問題は少なく、非常に清潔だったといわれています。

日本人の良好な腸内環境のおかげ

昔の日本で人の「大小」が貴重な肥料としての価値を持っていた理由は、当時の人たちの腸内環境が非常に良好だったためです。ほとんど肉を食べず、穀物と野菜中心の食生活で、腸内には善玉菌が大量に棲息していました。「大」の中にはその菌が大量に含まれていて、良質な肥料になったのです。食生活が欧米化した現代の日本人のものは、栄養こそ豊富ですが、あまり良質とは言えないかもしれませんね。

水を使わないコンポストトイレ

最後に、江戸時代に負けないくらいエコロジカルなコンポストトイレをご紹介しましよう。これはコンポストの原理を採用した下水道を必要としないトイレで、バイオトイレとも呼ばれています。有用菌が繁殖するオガクズが入ったタンクの中にすると、およそ1ヶ月から3ヶ月で栄養いっぱいの土に変わるという仕組みで、富士山など環境への配慮が求められる景勝地の公衆トイレで普及が進むだけでなく、一般住宅に置くだけで使える商品も増えてきています。生ゴミの処理にも使えますし、災害時に下水道が破損して水洗トイレが使えない時にも問題なく利用できるので、サブのトイレとして設置してみるのも面白いかもしれませんね。臭いも、使用法を守ればほとんど発生しないそうです。

今後、地球温暖化が進むに連れて、「水資源」の枯渇が予想されています。日本人が1日にトイレで使う水は1人80リットル弱とも言われ、断トツで世界のトップだとか。アフリカでは大家族が1日で使用する全水量に匹敵する水を、トイレで流しているわけですが、一度考え直してみる必要があるかもしれません。

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