Vol.6 表札

普段あまり気にかけない表札ですが、玄関が家の顔ならば、表札は玄関の顔。家の風格を決定付ける大切なものなのです。また、家相学的に最も重要な玄関に掲げるものですから、運気を呼び込む開運表札を選びたいものです。
表札の歴史は
はじめに表札の歴史を紐解きましょう。実は一般人が表札を使い始めた歴史は意外に浅く、 明治初期のことです。それ以前にも武家屋敷には苗字のみの表札はありましたが、 新政府になってすべての国民が 苗字を持つことを許され、家の門に姓名、番地を入れた表札が出始めたのです。 当初はやはり資産家に限られていたようです。新築時に武家を真似て、張り切ったのではないでしょうか。
当時の表札は形もさまざまで書き方もいろいろ。大半は木製ですが価格もかなり高いものだったとか。明治中頃には陶器の表札が流行しましたが、やはり高価であったために一般には普及しませんでした。
表札には国産の天然銘木
表札は標札ともいいます。この「標」は「気位を高く持ち、目に付くように振る舞う」という意味。元来「木のこずえ」の意味もあり、そこで表札には天然木が一番といわれるわけです。樹種は一位(いちい)、ひのき、桜、けやき、桂、延寿、屋久杉などが代表的ですが、なかでも「一位」は格別。「縁起」「木目の美しさ」「色の良さ」「木質の濃密さ」などすべてが超一級の銘木です。なにより希少で、表札を作れる程の一位の木は本州にはすでに無く、今は北海道にあるだけです。新築祝いの贈り物にも喜ばれます。
表札に書くべきなのは
表札には苗字だけのものや姓名のみを記したもの、住所が書かれたものや家族全員やペットの名前まで入ったものまでさまざまです。ですが本来、表札はその建物の持ち主を明示するもの。現在の世帯主の姓名だけを入れるだけでいいそうです。 家族の 名前を入れると、その分だけ世帯主から運を奪ってしまうともいわれています。また、表札に住所や家族の名前を入れると、世帯主の姓名が板の中心線からずれ、縁起が悪いともいうようです。
でもマンションなどの女性の一人暮らしでは、防犯上、自分の姓名を書くのは危険です。苗字だけを書くか、学生なら父親の姓名を書いてもいいでしょう。
表札の書体
最近の表札にはカタカナやローマ字なども使われますが、やはり楷書、行書、隷書などの漢字が一般的です。中でも最も縁起がいいのは楷書と行書をミックスした楷行書。楷書は堅苦しく、行書や隷書は崩れ過ぎて表札には不向き。美しさと風格、力強さを兼ね備え、綺麗に仕上がるのが楷行書といわれています。また、漢字自体が縦書き用の文字なので 表札も縦書きが基本。横に書くとバランスがよくありません。彫刻方法は文字を浮き立たせる「浮き彫り」。文字を彫る「沈み彫り」より、浮き上がる「浮き彫り」のほうが出世に繋がるとか。
表札をかける位置
和風の玄関なら向かって左側 、洋風なら向かって右側が原則です。また、左側に掛けると「男性」の気運を高め、右側に掛けると「女性」の気運を高めるともいわれています。玄関やドアの真上なら家庭は円満。ただし、旦那の出世運は無くなるとか。絶対に止めた方が良いのはドアに直接つける掛け方。ドアは開け閉めして動きますから、運勢的にも好不調の波が激しく、生活が安定しないそうです。また、別に門がある家の場合は、門には表札とは別に苗字のみの「門札」をかけるのが正しい掛け方です。「門」は家・家族・先祖の敷地を囲む塀などの入り口。その敷地を示すものですから、苗字のみで良いのです。
関東型と関西型
表札には関東型と関西型の2つのサイズがあります。関東型は 200 ミリ ×83 ミリで姓名を入れる時に使い、関西型は 180 ミリ ×90 ミリで姓のみの時に使うともいわれています。この呼び方は大阪のある材料問屋(印材などの卸問屋)が命名したもので、元々は大理石に用いていた呼び方がいつの頃からか、木にも使われるようになったとか。しかし、サイズは表札販売店が自由に決めているので、すべて上記のサイズと同じではありません。いろいろなサイズの関東型・関西型があります。また、木の表札のサイズを1号、2号と呼んでいた問屋もあり、その名残もあります。関東人は関東型が縁起がいい、関西人は関西型がいいということはありません。
表札の換え時
天然木の表札は汚れたり、ヒビが入ったりしたら交換が必要です。目安は 10 年。日光が直接当たる場所だと5年程でしょうか。縁起物が壊れるのは難を引き受けてくれたからといわれますが、表札も同じ。ヒビが入ったら表札に感謝し、神社でお焚き上げするといいでしょう。金属や陶器、ガラス製の表札も、神社に持っていけば供養してくれるでしょう。 また表札を取り替えるなら、春夏秋冬、季節の変わり目がおすすめです。とくに暮れとお盆の時期。身体の変調は季節の変わり目によく起こりますが、運勢も同じです。十二月はまさに暦の上で春に移り変わる時期ですので、表札に限らず、いろいろなものを新しくして、新たな運気を迎えるようにします。しかし、この月は多忙で何かと物入り。そこで、お盆を迎える七月八月に表札を換えるのもいいでしょう。中には毎年換えるという人もいるそうです。






